鬼18

浦島太郎は、小屋の隅っこで寝たきりになっている父親に

「おとう! 今夜はごちそうだ!キジ鍋じゃ」

父親は寝たきりになってもう3年。重い病は少しずつ体をむしばんできている。

父親は半分、身を起こして

「キジ鍋かぁ。。いつもすまんのう。。太郎。。でもわしゃあ、牛肉を食べたいんじゃあ」

「はぁ?」

「牛肉を食べたら、病もきっと治るんじゃよ。さあろいんなんとかを食べたい。ああ食べたい」