鬼14

日が暮れていく砂浜を歩く浦島太郎と桃太郎。

「どこまで歩くんだよ?」桃太郎はたずねた。

「村までだよ」

「村はまだか?」

「まだだよ」

「あのさ、鬼なんだけど、この島で平和にみんなと仲良く暮らしてたんだろ?それがなぜ?」

「だから、オレにはわからんって」

「もしかしておまえ、口止めされてんのかぁ?」

「村に行けば、きっと何かわかるはずさ」

「あ~。。腹減ったなぁ」桃太郎は独り言のようにつぶやいた。