鬼23
桃太郎は剣をサヤに収めた。
ああ。。今夜は野宿かぁ。。まあきれいな月夜だ。野宿も悪くはないな。
井戸を枕に。。。
まさか、井戸から貞子とか出てこないだろうなぁ。。
かんべんしてくれよ。
しかし。。さっきの声は誰だったのか?
その時だった。浦島太郎の小屋の扉が開き、咳き込む老人が出てきた。
浦島太郎の父親だ。
父親の名前は、与兵という。
与兵は、桃太郎に語りかけた。
「のう。。桃太郎。。。侍」
「・・・・・・・」
「・・ありゃ・・うけんかったかぁ・・・」
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「わしにもたばこもらえんかのう・・・」
「セブンスターでいいかぁ?」
「マイルドセブンはないのか?」
「ねえよ」
「じゃあ、ええわ」
与兵は、井戸の前の桃太郎の隣に腰を下ろした。
「なぁ。。スシ太郎」
「ぷ!。。。がはははははは!」
「おまえの笑いのレベルがわからん・・・」
「おまえは、何しにこの島に来た? もうこの島には鬼はおらんぞ。鬼を退治して名を揚げるつもりじゃったんだろう」
「なぜ鬼はこの島を出て行ったんだ?」
「それはヨソ者のおまえが知らなくてもいいことじゃよ。島は平和になったんじゃ。それでもう終わりじゃ」