願う心

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あれからもう7年。
娘を手放して7年が経ちました。
一度も会ってません。
一度も会えてません。
年に1~2回のメールのやりとりだけ。
電話番号は知りません。
メアドしか知りません。
私の誕生日には毎年メールをくれます。
そして私も娘の誕生日にはメールを送ります。
昨日は娘の誕生日。
10行のメールを送りました。
想いを込めて願いを込めて言葉をつなぎ合わせて
何度も書き直して。。。
電車の中でスマホに打ち込んでいたら
娘の事が頭に浮かんできて泣きそうになって。

先に昭和に行っていたみゆきにお店についてから送信メールを見せました。
それ読んでみゆきはぽろぽろと泣いて。




鹿児島で娘は生まれました。
その日私は東京にいて
その日は朝から晩まで仕事は上の空。

名前全然決めてなくて。
あわてて本屋さん行って2~3冊本を買って。
悩んだよなぁ。。。

首がすわってつかまり立ちができるようになって
ヨチヨチ歩けるようになって。
毎週土曜日は幼稚園に迎えに行って。
ぴっかぴっかの赤いランドセルと
新品の学習机が届いた日の笑顔と。

ある日の事。
かわいがっていたハムスターが死んだ。
娘は私のところに来て
小さい声で

「死んじゃった。。。」

「公園の花壇に埋めに行こうか」
娘は小さくうなづき、二人で夕焼けの公園に。
娘のハンカチにつつんで。

水銀灯に明かりが灯り
娘は小さなスコップで穴を掘って。
黙ったままだった。
ずっと黙ったままだった。

公園の帰り道。娘に言った。
「おんぶしてあげようか?」

娘はうなずき、背中に娘を背負った。

歩き始めてしばらくすると、背中が熱くなった。
娘は声をあげて泣き始めました。
ずっとずっとこらえていたのでしょう。

初めてだった。
叱られて泣いたのではない。
ころんで痛くて泣いたのではない。

悲しくて泣いた娘を見たのは初めてだった。

そしたら私もどうにもこうにもこらえきれず涙が出てきて。

父親にとって娘が悲しくて泣いている姿ほどつらいものはないんだなと
初めて思いました。

ピアノを習い始めました。
おめかしして発表会。ガチガチに緊張していたっけ。
でも一つも音をはずさずうまく演奏できたと思います。

ある日の日曜日
娘が「ねえ。。ピアノ弾くからギター弾いて」と言われて
娘の部屋に行きました。
娘のピアノ。私のギター。なかなかいけてるじゃありませんか!
私は言いました。
「あのさ、次の発表会、一緒に出ようよ!」
娘は即答で
「いい! 一人で出る」

がぁぁぁあああん!


昨夜は娘の22歳の誕生日。
昭和のステージで心を込めて娘の事を思って作ったオリジナルを歌いました。
いつかこの曲が娘に届いてほしいものです。

今月のライブでも歌いますが、正直来てほしいな。
でも満席なんだよな。