まだ6年。もう6年。どっちもだ。①
「東京での仕事辞めて実家に帰ります!」
それを聞いた時の父親の喜びようはいかほどのものだったか。。。
東京に送り出し13年。
オレのかわいい娘がここにやっと帰ってくる!
娘とまた一緒に暮らせる!。。。。と。
父親は胸躍る毎日を送っていたことだろう。。。
そんな7年前。
みゆきさんは私と出会ったのであります。
私がどれだけみゆきさんの実家に挨拶にいくのが
怖かったかおわかりであろうか?
日本刀でメッタ斬りにされて、近くを流れる千曲川に
間違いなく捨てられるかもしれない。
お、おそろしい。。。。
事前におとうさんはおかあさんに聞いていた。
「どこの人だ?」
「鹿児島の人だって!」
「か、かごしまだと?」
「まさか長男なんじゃあるまいな」
「いえ、ご長男ですって!」
「は、はぁぁああああああ?!」
おとうさんは拳を握りしめぶるぶるとふるわせ。
「かあさん、納屋からギロチンとチエンソーを出しておきなさい」
7年前といえば、私は毎日のように飲み歩いていた。
神田の立ち飲み屋→フォーク酒場昭和→彩々の梯子が多かったなあ。
みゆきさんとはこの彩々で出会いました。
彩々で週何日か働いていました。
昼間はOLで夜は彩々で。世田谷のマンションで女が一人で暮らしをしていくのは
なかなか大変なことである。夜も働かないと。。
勘違いされるかもしれないが彩々のカウンター越しに話すことは合っても
私からアプローチをかけることはなかった。
ある日の彩々の帰り、駅にむかう途中
後ろから息を切らしながら猪のようにドドド・・・と走ってきて
「いたぁぁあああ!」と満面の笑顔で。
それが始まりだったような気がします。
結婚前の読売ランド。寒かったぁ!
お互いバツイチ同士。みゆきさんは結婚1年8ケ月で破局、私は20年で破局。
なんでたったの1年8ケ月で破局になったの?聞いたことがあった。
あまり人に話したことはないんだけどね。よっくんには正直に話すね。
「私ね、主人に太っていることをずっと隠していたの。。それがある日
ばれちゃって。。。。」
「そ、そうですか。。。」
悲しい過去を正直に話してくれたみゆきさんをこの時
愛おしく思ったものだ。
後半に続く。。。